吉見VS秦 対局(10)
秦 そりゃああるんでしょう、色んな様々な・・・。
論点として強制連行というようなところがちょっと残ってい るので、吉見さんからちょっと伺っていきたいと思うんです けど、強制連行に、軍があるいは政府が関与したという証拠 は見つけられなかったということがね、あの、河野談話など でこう言われたり、今でもそういったこと言われたりする訳 ですけれども、では、その強制連行、つまり吉見さんが
例えば甘言とか誘拐とか、色んな話ありましたけど、強制連 行っていうのはそもそも何で、そうした事例はあったのかな かったのか、
その観について、もう一度吉見さんいかがでしょうか?
吉見 そうですね、労働と言うか、労働ではないですね、使役され ているわけですから。
吉見 それからもうひとつは連れて行かれる過程で色々な問題が起 こっているわけですが。それは、軍官憲が直接やるかどうか は、一応はずしますと、先ほど言いましたように略取とか、 誘拐とか、人身売買で連れていくのがほとんどだったわけで すよね。そうして、朝鮮半島で誘拐や人身売買があったとい うことは、秦さんも認めておられるわけですよね。
そこは異論はないわけですよね。
秦 当然ですよ。それが大部分ですよ。
吉見 それで、例え業者がそういうことをやったとしても、その業 者は軍に選定された業者であると。で、実際に被害が生じる のは慰安所ですけれども、その慰安所というのは軍の施設で あると。軍が作った軍の施設であるわけですね。で、そこで 女性達が誘拐とか人身売買で拘束をされているわけですね。 当然軍に責任があるということになると思うんです。
吉見 それからもうひとつは、軍官憲が暴行、脅迫を用いてです ね、連行したケースがなかったかどうかということですけ れども、これは現在ではもう色々出てきていると思うんで す。まあ一番典型的なのは、オランダ政府が1994年に、白人 女性の被害についての報告書を出しましたけれども、
それを見ますと、軍官憲が関わった暴行、脅迫による連行のケ ースは未遂を含めて8件か9件くらいあると思います。スマラ ン事件とか・・・
で、それは多分否定出来ないんじゃないかと思いますね。
秦 もちろん