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特定秘密保護法案に対する歴史学関係者の緊急声明




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特定秘密保護法案に対する歴史学関係者の緊急声明 

 

 去る10月25日、政府は、特定秘密保護法案(以下、「法案」という。)を閣議決定した。
このたび閣議決定された法案には下記のように多くの問題点が含まれており、十分な審議を尽くすことなく、今回の法案の採択を急ぐことには、歴史学の研究と教育に携わるものとして、重大な危惧の念を表明せざるを得ない。 

1.「特定秘密」に指定された文書が、各機関での保管期限満了後に国立公文書館などに移管されて公開されることが担保されておらず、歴史の真実を探求する歴史学研究が妨げられる恐れが強いこと。 

2.「特定秘密」の指定が行政機関の長のみの判断で可能であり、また一度特定秘密指定をされれば、指定が解除されない限りその妥当性は誰も監視できないため、恣意的に濫用される可能性が高いこと(第3条)。 

3.歴史学研究者の史料調査において、「特定秘密文書」を史料として入手した際に、「特定秘密を保有する者の管理を害する行為」とされ、刑事処罰の対象にされる恐れがあること(第23、24条)。 

4.知る権利に関連し「報道または取材の自由」への配慮が記されたとはいえ、「学問の自由」を含む全ての人々の基本的人権の不当な侵害への配慮がされているわけではないこと(第21条)。 

 

 2011年に施行された公文書管理法によって、行政文書や特定歴史公文書等の取扱いのルールが明確にされたにもかかわらず、今回の法案は各行政機関の長が恣意的に「特定秘密」の指定を行えるなど、公文書管理法の基本的な精神に反するものになっている。この法案が成立すれば、歴史的に重要な文書が行政機関によって恣意的に選別される可能性が高く、歴史学の研究と教育に多大の障害をもたらすことが懸念される。よって、特定秘密保護法が制定されることに対し、我々は強く反対する。 

 

 2013年10月30日 歴史学研究会委員長 久保亨 

 日本史研究会代表委員 藤井譲治 




 同時代史学会代表 吉田裕 

 東京歴史科学研究会代表 中嶋久人 

 日本の戦争責任資料センター共同代表 荒井信一 





憲法・メディア法と刑事法の研究者計265人が二十八日、それぞれ特定秘密保護法案に反対する声明したのに続いて、歴史学者達による特定機密保護法案への反対が声明されている。官邸前では毎夜のデモが繰り広げられており、政府はこの声を無視するのか?