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米軍による強姦被害の水増し風評・・・「性暴行」という言葉の意味


米軍レイプ数の検証


を読んでみたが、いくつかの問題点が発見できる。




例えば資料としているこの記事だが、



この米国防省の報告では、申告されていない性暴力も含めれば約1万9千件になり、1日平均で52件にも達することが指摘されています。1日平均52件ということは、米兵による性暴力は27分に1件も行われていることになります。



としている。

しかし、別資料記事によれば、


 米紙ブルームバーグなどによると、国防総省は昨年3191件の性的暴力被害報告を受けたと17日発表した。全体数は一昨年より若干多く、過去5年間で19%の増加を見ている。しかし、パネッタ国防長官は、実際には推定で19000件はあるだろうと言う。
 この19000件という数字は、2010年の現役兵士対象の調査に基づいている。ここでいう性的暴力は、国防省「軍事司法統一法典」で定めているレイプから不正な性的接触に至るまでを含んでいる。


と書かれており、①では「性暴力」となっていたものが、②では「不正な性的接触を含めて」・・・・19000件となっている。また①では「推定」が抜けている。
この①と②は、同じブログで資料として使われているが、微妙に異なっており正確さに欠いている。
この「(レイプ以外の)不正な性的接触」とは、いわゆるセクハラの事だろう。
統計の取り方にもよると思うが、例えば歩きながら「お尻をなでた」というような事がここには含まれているのではないかという事だ。強姦とこれらのセクハラを一緒にしてしまう統計かなり乱暴な数字である。さらにここには言葉によるセクハラも含まれてしまうのかも知れない。
これらの記事は「軍内の性暴行」という不可解な言葉を使い「センセーショナルなトピック」を扱う事で売上を伸ばしたい商業ベースか、もしくは反軍主義者かフェミニストによって色付けされた記事であろうと予測できる。

             2、日本の小学生や会社の「不正な性的接触
 もしこうした基準で見るならば、日本の小学校では、「不正な性的接触」が多発している事になる。例えば、その年代の少年がよくやる「スカートメクリ」だが、おそらくひとクラスのほとんどの女子が被害に遭っているのではないだろうか?
するとこれを統計にとると、上記①的なやり方なら「日本の女子小学生のほとんどが性的暴行の被害に遭っている」という事になってしまう。
単に表現上の問題だが、レトリックを使ったこうした表現には注意が必要なのだ。
また、おおむね日本の会社組織の中で一度も、卑猥な言葉を投げかけられなかった女性は少ないだろうし、上司がお尻を触るなども日常的になされている。
これもまた「性的暴行の被害」になってしまうのだろうか?

           3、右翼とフェミの共演
ウヨクが好きな話にこの手のレイプ被害話がある。
韓国軍のレイプであるとか国連軍や米軍のレイプの話を彼らは好んで使う。

米兵にレイプが多ければ、相対的に「日本軍慰安婦問題」が緩和されると思うらしい。確かに「沖縄における23年間で29件の強姦」は暗数も含めれば、かなりの数になるに違いない。しかし、これが驚くような数字ではないだろう。

一方、フェミな女性たちは「女性の迫害の歴史」を強調するあまり、被害を大げさに書くこともあるものと見られる。


「沖縄レイプ事件」
警察庁によると、1989年から2011年までの23年間で、米兵による強姦事件の検挙件数は全国で55件(67人)となっていて、半数を超えて集中している沖縄県29件(33人)、神奈川県12件(18人)、長崎県6件(8人)


      4、  望まぬ妊娠が2倍


オーウェン教授は、戦場で男女の違いは、チーム行動の効率を下げる場合があると主張している。「問題の1つとして、同じ部隊で寝起きを共にしていると、性的関係が問題を歪ませる可能性がある」とオーウェン氏は言う。
 いくつかの厄介な事例が報告されている。国防省の調査によると、軍で3人に1人の女性が性的暴行を受けた経験があるという。これは米国の一般女性の2倍の割合になる。
 軍に所属する女性は、望まない妊娠をする確率が米国の一般女性よりかなり高いことも、米マサチューセッツ州に拠点を置くアイビスリプロダクティブ・ヘルス研究所により報告されている。18歳から44歳までの現役兵の女性のうち、約10.5%が計画外の妊娠を報告した。こちらも米国の一般女性の2倍の割合である。
 米軍がこれらの問題に対処するためには、長い道のりが必要であることは明らかである。アフガニスタン従軍の経験がある元軍曹ハブリラさんは、より多くの事実調査が必要であると考える。
 「軍が変化を取り込めば取り込むほど、社会は変化しやすくなると思う」と彼女は言った。「より多くの女性が関与すればするほど、セクシャルハラスメントや性的暴行率の減少につながる。多くの人がこの問題について満足していない。しかし多様性は、どの組織にとっても有益である」と彼女は言う。



しかし、これが「強姦被害による妊娠」だと書いているわけではない。さらにまた「セクシャルハラスメントや性的暴行率」と述べている事にも考慮する必要がある。

結局のところ、「性的暴行」とははたして何なのかもよく分からないが、かなりいい加減な言葉であろう事が分かる。