河野談話を守る会のブログ2

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ねえ、どうして「アイコクシャ」って捏造ばかりしてるの?



朝鮮日報の11日の記事のよると、藤田裕行という人が英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』という本を翻訳した際に、「歴史の事実として『南京大虐殺』は、なかった。それは、中華民国政府が捏造したプロパガンダだった」などと複数箇所に書きくわえていたという。
「この書籍は、1960年代から80年代にかけてフィナンシャル・タイムズニューヨーク・タイムズの東京支局長を務めた英国人記者ヘンリー・ストークス氏の著書『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』。「今の戦争史は、戦勝国史観の下で記録されたものであって、日本は侵略国ではない」と主張している本書は、昨年12月の発売直後からベストセラーになり、10万部以上も売れた。日本の戦争を正当化し、日本こそが西欧列強からアジアを守る「希望の光」だったという英国人の主張に、日本の右翼は熱狂した。」

と書いている。

ところがこのベストセラー本は、ストークス氏の名前を使った創作であったことが判明してしまいその呆れ果てた倫理観に阿然とさせられる。翻訳者であった藤田裕行氏が著者の許諾なく無断に加筆し、「日本軍による「『南京大虐殺』はなかった」「南京大虐殺は中国が捏造(ねつぞう)したプロパガンダだ」などと書き加えていた事が、著者のストークス氏にインタビューによって発覚したのである。
彼らは、彼ら独自の「愛国無罪」によって、何ら良心の呵責を覚えないのだろうが、これは詐欺に近い行為である。藤田氏は自身が加筆しながらストークス氏が述べたことにしている。その理由に「外国特派員がこういう内容を話せば面白いと思った。私が書けば『あれは右翼だ』と言われる」と見苦しく言い訳したのである。要するに自分の意見に過ぎないものを「元フィナンシャル・タイムズニューヨーク・タイムズの東京支局長を務めた英国人記者」の肩書で発表しておいて、まるで反省の弁にならないような事を述べているのである。翻訳者としての倫理がまったくなく、歴史を捏造するための権威付けに悪魔に魂を売ったとしか思えない。自分の名前で自分が述べてもいない事を捏造されたストークス氏が「わけの分からない釈明だ」と呆れ返るのも当然と言える。

共同通信が8日に書いた記事のよると「インタビューの録音テープを文書化したスタッフの1人は、南京大虐殺従軍慰安婦に関するストークス氏の発言が「文脈と異なる形で引用され故意に無視された」として辞職した。」のだという。つまり、ミスではなく確信犯である。

右翼サイドは、つねに日本人である事が恥ずかしくなるような事をやるが、この捏造もまた世界の人々に知られたわけである。恥ずかしがり屋ではない私だが、恥ずかしすぎる。自分達は「日本の誇りを取り戻すため」なんていう大義名分を唱えるが、実際にはやる事、為す事日本の恥辱を増し加えるだけであり、世界中がその狂った行動に呆れているのだが、本人達は大まじめである。
皮肉な事に藤田氏は「史実を世界に発信する会」のメンバーである。実際に「史実を発信」してくれれば何の問題も無いが、発信しているのは「史実」ではなく「自分達の信じている歴史」である。この史実を世界に発信する会」の目的は、欧米諸国で流布されている反日プロパガンダに英文で反駁するため、その土台となる「英文Web資料館」を構築することにあります。活動の中心は、近現代史に関する有用な日本語文献を英訳し、これをWeb上で無料で公開することです。」という。つまりは、国外の反日プロパガンダの駆除が目的らしいが、どうせ相手にされないので結局は国内で内部消費型のプロパガンダをしているだけだろう。その手段が「捏造」とは基本ネトウヨと変わらないというしかない。外務省が当然行うべきことを行っていません。その結果、世界の人々は、南京虐殺は事実と思い・・・」などという呆れた不満もホームページに書いている。「南京虐殺は無かった」などと思っているらしいが、歴史学的にはすでに「虐殺があった」と決着がついているのが南京虐殺である。
ご自分達が何を信じようと勝手だが、その信じている事をプロパガンダするために「捏造する」しか手が無いとしたら、自分達の信じていることこそ、辺鄙な、アイコクの、凝り固まったウソだと気づかねばならない。