「慰安婦」問題の暗黒面に堕ちた読売新聞が持ち上げる秦郁彦の誤謬の論説
その中でも特に、慰安婦の数についての秦の論説は納得しがたいものの一つである。秦は93年から今日まで、その説の内容を、コロコロと変えており、まるで信用できないレベルのものでしかない。
慰安婦の数を「6万~9万」→「2万ぐらい」→「1万数千人」→「2万前後」→「1万6千人程度」→「1万~2万」と変えており、
さらにその数字が導き出される理由に至っては、1998年以降は「2万」という数字に合わせながら、コロコロと変えている。
ところが、こうした事を何も知らないらしい読売新聞が、秦郁彦のこの数字を全面的に取り入れている。
抜き出してみよう。
このやり方はしばしば右派論壇がやっているやり方で、秦説をまるで絶対に正しいように引用しながら、それと異なる論説を攻撃するのである。しかし、すでに述べて来たように、秦説は信頼性のある論説ではない。
読売新聞の「慰安婦」記事を誰が書いているのかは知らないが、右派論壇に流布する論理を使うのは止めておいた方がいい。20万人説は現時点で特に否定できるようなものではない。
朝日を攻撃することで、自社の新聞の拡張を目指しているような商業主義がベースにあってこんないい加減な説を唱えるならこのブログでとことん批判させてもらおう。