安秉直名誉教授に訴えられた大高・文春(『週刊金曜日』10月3日号掲載記事より)
どっちが、吉田清治だったか?
福井大学で同僚だった島田洋一氏は、西岡力氏、惠谷治氏、平田隆太郎氏などの開く「朝鮮問題研究会」に安教授とともに参加した思い出を述べている。その後安教授が慰安婦問題に関して「安倍首相(第一次政権時)は、事実を曖昧にし、韓国で慰安婦のフィクションを正そうとしている人々を難しい立場に追い込んではならない」と述べたと言う話を書いている。http://island3.exblog.jp/22043728
島田洋一氏は、安倍ブレーンの一人である。
つまりこの時期はまだ安教授は日本の右派に仲間意識を持っていたのである。
ところが、『週刊文春』4月10号の「嘘」と「歪曲・捏造」が全てをぶち壊したようだ。商業主義をベースとする彼らにとって、雑誌は”売れればいい”のだから、良心的に対応する事の必要性など感じなかったのだろう。
発言を都合よく切り貼りし歪曲・捏造されてしまった安秉直教授。文春サイドに対して、5月12日以来、しきりに抗議していたが、4か月に渡る抗議に対して、<文春ー大高サイド>は、誠意ある態度を見せなかった。
それどころか、『文春』10月2日号(発売は一週間前)では『朝日新聞が最後にすがる『慰安婦聞きとり調査』担当ソウル大名誉教授安秉直のウソを暴く!』という記事を掲載し、安教授を”ウソつき呼ばわり”している。
自分が「歪曲」「捏造」した記事を書いておいて、それに抗議を受けると、抗議文の掲載さえ拒否して、逆に相手を「嘘つきだ」と言う。ネトウヨみたいなこの逆キレ行動は、政治家を含め現在の日本では非常に広範に見られる。
さらに、安教授へのインタビュー動画を有料会員サイトに流して、お商売にしているのだが・・・?
こういうのって本人に了承なく営利目的に使用して良いのだろうか?
もし法律に触れなくても、日本人の評判がガタ落ちなのは言うまでも無いだろう。安教授は「私を営利目的に利用している」と抗議している。(『金曜日』P16)
昔、吉田清治という人が嘘を書いたというので、韓国人が「この本は日本人の悪徳ぶりを示す商魂の産物だ」と憤慨した・・・という話が秦郁彦の『慰安婦と戦場の性』P233に書かれている。<文春ー大高サイド>は、どうやらまたもやエコノミック・アニマルの「悪徳な商魂の産物」を韓国人に示してしまったらしい。そんなに日本人を貶めたいのか?
これで「アイコク」だというのだとしたら、寒すぎる話だ。
どうやら、「どっちが吉田清治か?」・・・もう答えが出たようである。
『週刊金曜日』10月3日号・・・(つまり今日発売)・・・・によると安秉直名誉教授は<文春ー大高サイド>を9月30日、「詐欺と名誉棄損」で告訴したという。いずれはそうなるだろうとは思っていたが、<文春ー大高サイド>が勝訴する見込みはほとんどない。インタビュー現場に同行していた韓国人S氏は「会う前も後も”報道しない前提”だった」と述べているし(『金曜日』P17下図)、大高サイドが公開していた動画はむしろ安教授の正しさを証明しているからである。

このブログでもすでに大高未貴が桜Hに公開した動画を文字起こしし、簡単に解析しているが、明らかに安教授の言い分の方が正しかった。
【魔都見聞録】大高未貴vs山下英愛、一体どちらが吉田清治なのか?[桜H26/5/15]
安教授へのインタビュー動画がでて来るが、文字起こしすると安教授の言い分の方が正しい事が分かる。
この動画、「5時間」という話だったが、喫茶店で2時間半、食事をしながら2時間半だったという。(下表)
また、大高の取材に同行した韓国人S氏は「会う前も後も”報道しない前提”」だったと『金曜日』渡部氏の取材に答えている。
↓ インタビューでのやりとり
安教授は 一人だけは調査失敗を疑っているが、大高が書いたような「全員の調査失敗を認めた」部分など存在していない。
今回の『週刊金曜日』の記事でも、安教授は「私の発言は調査の困難さに関するもので、調査結果がダメという意味ではない」と反論している。
嘘の検証


(『週刊金曜日』P17より)
山下氏によると
こういうところでも、細かいウソをつくらしい。
安教授は「日本の今の雰囲気がこのような嘘を許しているのだろうか」「まったく嘘ばかり、本当に怖い」 と感想を漏らしているが、それが今の日本の状況なのである。