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(慰安婦問題にまるで無知な)萩生田官房副長官発言の基本的問題点


慰安婦解決案「韓国が提示を」 萩生田官房副長官

2015年11月5日 19時22分   共同通信

萩生田光一官房副長官は5日、共同通信社のインタビューに応じ、従軍慰安婦問題の進展に向け、韓国側に具体的な解決案の提示を求める考えを示した。「どうすれば(元慰安婦の)心が安らぎ、両国の国民がある程度理解するのか。今、ボールは韓国側にある」と述べた。萩生田氏は首相側近として知られる。
 問題解決を図るための日本政府による財政支出の可能性について「それが(解決策に)なじむかも含めて具体的な方策はこれからだ。何をもって誠意と受け取るのか。韓国からの提案を期待している」と指摘。財政支出することにも含みを持たせた。
https://web.archive.org/web/20151106032137/http://news.livedoor.com/article/detail/10795646/

慰安婦問題はセンシティブな問題である。過去、日本の国会議員、閣僚による配慮の欠いた言葉によって、今日まで問題が迷宮入り化して来た。

例えば、強姦した人がいたとして、一度謝罪しながら、後で「あの女は嘘をついている」と発言したらどうなるだろう?

謝罪したこともいっぺんに誤破算になってしまう。神妙な顔をして総理などが謝罪しては、暴言と妄言により振り出しに戻ったことがこれまで何度あったか知れないのである。

産経新聞社や文言春秋社、サピオ週刊ポストを発行する小学館そこに掲載される意見を真に受けるネトウヨたちによれば、原因は朝日新聞反日サヨク、韓国などらしいが、もちろんそうではない。宮沢内閣がいくら謝罪してもその直後に議員や閣僚による妄言が飛び出し、被害者の神経を逆立てて来たのである。

しかし、つねに「朝日新聞反日サヨク、韓国が原因だー」と責任を転化して来た人々が、慰安婦問題が解決されない原因が自分たちの側にある事を理解することは難しい。彼らにとっては内側を反省する材料などどこにも無いのである。http://wampeace.blog60.fc2.com/blog-entry-152.html

それはもちろん先の戦争そのものに関して言える事だ。あの戦争が「聖戦」であったり、アメリカの陰謀であったり、ソ連の陰謀であったりするような人々にとって、それをまともに振り返ることなど不可能である。

萩生田官房副長官のこの発言も無知から生まれたものである。無知なら無知で黙っておけばよいものを、それを無感覚に発言してしまっている。
相手が、元々親日的な朴政権であったから大きな問題にはならないだろうが、そうでなければ、今頃紛糾していたところである。

それにしても萩生田の脳内には、被害者がいないらしい。彼は「慰安婦問題は日韓の政府間の問題だ」と考えている。そこで慰安婦解決案を「韓国が提示を」とかいう事になってしまう。せっかく朴大統領が「被害者の納得行くような解決」と述べているのに、被害者に目が行っていない。

慰安婦問題は、日本政府が被害者の苦痛を思い、何をするかが問題なのである。最初からそういう問題なのだ。被害者の事を考え、何をするか考えなければならない。

日本政府が何をするか問われているのであって、日韓政府が問われているわけではない。そこをまるで勘違いして、慰安婦問題を日韓政治問題としてのみ捉えているのでこのような発言になってしまうのである。
韓国政府に問われているのは、日本政府に対して、解決へといざなうことである。
実際に解決するかどうかは、被害者たちが納得するか否かにかかっている。





慰安婦解決案 「加害者として日本が提示を」=韓国当局者

【ソウル聯合ニュース】韓国の政府当局者は6日、旧日本軍の慰安婦問題をめぐり、萩生田光一官房副長官が韓国側に解決案の提示を求めたことについて、「日本側が加害者として『結者解之』(自ら行ったことを自ら解決する)の観点から被害者らが受け入れ、韓国の国民が納得できる解決案を早期に示すべきだ」と述べた。
 安倍晋三首相の最側近の一人で、韓日首脳会談にも同席した萩生田氏は共同通信とのインタビューで、「どうすれば(元慰安婦の)心が安らぎ、両国の国民がある程度理解するのか。今、ボールは韓国側にある」として、韓国側が解決案を提示するよう促した。
 同当局者は「韓国政府は日本政府が(慰安婦問題を)解決すべきだ」との立場を堅持してきたとして、日本側が韓国側に解決案を求めた背景を探っている。朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍首相は2日の首脳会談で慰安婦問題の早期妥結を目指し協議を加速させていくことで合意しており、今後の局長級協議に向け双方が神経戦を展開する様相となっている。
 両国は首脳会談まで計9回行われた局長級協議でいわゆる「佐々江案」と追加措置をめぐり、協議を進めてきたとされる。佐々江案は2012年、当時の佐々江賢一郎外務事務次官が提示したとされる案で、▼日本首相の謝罪▼駐韓日本大使と慰安婦被害者との面会▼日本政府予算を使った補償――などが含まれているとされる。
 韓国側は今年3月の7回目の局長級協議後、「両国が相互に自国の立場のみを繰り返し話す段階は越えた。接点を見いだすよう努力している」と明かし、協議に進展があったことを示唆した。朴大統領も8回目協議後の6月、米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」と明らかにした。
聯合ニュース

https://web.archive.org/web/20151106033118/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/11/06/2015110601452.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter