大高未貴の文春記事への安秉直名誉教授による反駁文
大高未貴による歪曲、捏造疑惑発覚
『週刊文春』が4月10日号(2014年)に掲載した大高未貴氏の記事について、インタビューを受けた当人の安秉直ソウル大学名誉教授によって、その歪曲が指摘されている。大高氏は「この19人の証言も今思えば、本当に事実かどうか自信がありません」と安氏が「ため息をつきながら」語ったと冒頭部分で書いているが、この反駁文の中で安氏はそれを否定し「1名は軍慰安婦ではなかったようだと大高氏に話しただけ」だと言う。また「河野談話は・・おかしい」と安氏が語ったように書いているが、安氏は「河野談話を否定することは日本にとって得策ではない」と語ったと述べている。こうした主張は、広い意味での強制連行を認めている従来の安氏の主張からは当然のように思われる。
大高氏がこうした歪曲をする背景として、(彼ら定義の)愛国ならば何を書いても許されるという風潮やほとんど取材しないまま嫌韓と否定的慰安婦論をテーマにすれば雑誌が売れるという“売らんかな嫌韓”“売らんかな反慰安婦”があるように思われる。こうした風潮と河野談話攻撃の高まりに便乗し、安氏の「河野談話否定のお墨付き」が欲しかったというところだろう。
大高氏はこうした安教授による歪曲の指摘に答えなければならない。またこの記事を掲載した「週刊文春」は、“報道しない”前提を無視し、安氏の確認もとらずに歪曲報道をした事についてどう弁明するのであろうか?今や世界的に知られるようになったネットウヨクたちのヘイトデモとそのネットウヨクに先導されるかのように嫌韓と慰安婦否定に偏った報道をつづけるマスコミの病理が垣間見えるようだ。
安秉直氏は、この反駁文の拡散を望んでいます。ぜひ発表したいとの事
【翻訳】
安秉直(ソウル大学名誉教授)
まず、この記事が書かれた背景からお話しします。さる1月、大高氏がある韓国人を介して執拗に面談を要請してきました。それでやむを得ず、“報道しない”ことを前提に会って話をしたことがあります。その時の私的な会話がこの記事の基礎資料になっているようです。同じ頃、『週刊文春』からも二度にわたって面談の要請がありましたが、それはすべて拒絶しました。ですからこの二つの面談要請がどのような関係にあるのか、私としてはまったくわかりません。
次に、私の発言に対する歪曲の事例を挙げます。1.記事では『証言集1』に出てくる元日本軍慰安婦19名を、私がすべて面談調査したと書いていますが、私はその人々に対する調査資料の検討に全面的に関与はしたけれども、全員と面談調査したことがあると言ったことはありません。2.『証言集1』の調査の際、元日本軍慰安婦かどうかを確認するのが大変だったこと、そしていま再検討してみると、1名は軍慰安婦ではなかったようだと話したことはありますが、その調査の「実質的な調査失敗」を言及したことは全くありません。3.河野談話は日本軍慰安婦に対する既存の研究と若干の軍慰安婦に対する事例調査に基づくものなので、日本軍慰安婦の存在を全面的に否定できない限り、事例調査に多少不明確な点があるからといって河野談話を否定することは日本にとって得策ではないと何度も忠告したが、大高氏は私がまるで「河野談話はおかしい」と言ったかのように事実を歪曲しました。事実の歪曲はこれ以外にもたくさんありますが、この程度にとどめておきます。
そして、その日は日本軍慰安婦問題の本質についても多くの話をしました。これまでの研究に基づいて、その日私が提示した日本軍慰安婦問題の本質は次の通りです。「日本軍慰安婦問題の本質は、上海事変(1932)から太平洋戦争(1941~45)に至るまで、日本政府が日本帝国及び日本軍の占領地で多くの若い女性たちを徴集し、日本軍の後方施設である慰安所に留置して将兵たちの性的欲望を処理するための兵站として使用したことである」
2014年4月9日
【原文】
우선 이 記事가 씌여지게 된 背景부터 말씀드리겠습니다. 지난 1月頃 大高씨가 어느 韓國人을 媒介로 執拗하게 面談을 要請하여 不得已하게 非報導를 前提로 私談을 나눈 일이 있는데, 그 私談이 이 記事의 基礎資料가 된 것으로 보입니다. 같은 무렵에 <週刊文春>에서도 두 次例에 걸쳐서 面談要請이 있었으나, 그 面談要請은 모두 拒絶했습니다. 이 두 面談要請이 어떠한 關係에 있는지는 나로서는 아는 바가 없습니다.
다음으로 나의 發言에 對한 歪曲의 事例를 들겠습니다. 1.記事에서는 <證言集1>에 나오는 元日本軍慰安婦19名을 내가 全部 面談調査했다고 했으나, 나는 그들에 對한 調査資料의 檢討에 前面的으로 關與했지 그들을 全部 面談調査한 일이 있다고 말한적이 없습니다. 2.<證言集1>의 調査에 있어서, 元日本軍慰安婦與否를 確認하기가 매우 어려웠고 지금 다시 檢討해보면 1名은 軍慰安婦가 아니었던 것 같다고 이야기한 일은 있으나, 그 調査의 <實質的인 調査失敗>를 言及한 일은 전혀 없습니다. 3.河野談話는 日本軍慰安婦에 對한 旣存硏究와 若干의 軍慰安婦에 對한 事例調査에 基礎하고 있는 것이므로, 日本軍慰安婦의 存在를 全面的으로 否定할 수 없는 한 事例調査에 多小 不明確한 點이 있다고 해서 河野談話를 否定하는 것은 日本에게 得策이 아니라고 數次例 衷告했으나, 大高씨는 내가 마치 <河野談話는 이상하다>고 말한 것처럼 事실을 歪曲했습니다. 事實의 歪曲은 이 以外에도 많으나 이 程度로 들어둡니다.
그리고 그날은 日本軍慰安婦問題의 本質에 對해서도 많은 이야기을 나누었습니다. 지금까지의 硏究에 基礎해서 그날 내가 提示한 日本軍慰安婦問題의 本質은 다음과 같습니다. < 日本軍慰安婦問題의 本質은, 上海事變(1932)으로부터 太平洋戰爭(1941∼45)에 이르기까지, 日本政府가 日本帝國 및 日本軍의 占領地에서 수많은 젊은 女性들을 徵集하여, 日本軍의 後方施設인 慰安所에 留置하여 두고, 將兵들의 性的 慾求을 處理하기 위한 兵站으로 使用한 데 있다.>
2014년 4월 9일
安秉直