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テロ容認あるいは推奨発言する右翼たち●杉田水脈●菅野完


                       杉田水脈

自分の著作の中で、「やりにいこうかな(笑)。・・・・慰安婦像を何個建ててもそこが爆破されるとなったら、もうそれ以上、建てようと思わない。建つたびに一つひとつ爆破すればいい。」と述べた杉田水脈

対して小山氏が「仮にあなたに実行の意図がなくても、あなたの主張を読んだ支持者が暴走する危険もあるのでは?」と聞いたところ、「この件については著書をお読みくださった皆さまの解釈にお任せいたします(笑)」と回答している。




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決して、国会議員に復活させてはいけない人物である。

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                 菅野完

菅野完によると「最後は政治家を殺す」が右翼のレゾンテートル(存在理由)で、「殺さない」といいだしたら終わりらしい

菅野は自分を「右翼である」と自認している人物である。
ここでも「我々日本の右翼は」と述べている。



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こうした発言が不用意に飛び出すのはなぜだろうか?
それは右翼の思想が基本的にテロ思想だからである。


              ●右翼の歴史は テロの歴史である


先の戦争で大日本帝国が道を間違えたのは、海外における軍閥の動きに連動しながら、国内において右翼と軍閥が活発に要人テロを引き起こしたからである。
何人が犠牲になったかは知らない。かぞえられないほど多いからだ。

1930年、愛国社社員の佐郷屋留雄は軍縮を進めた浜口雄幸を銃撃した。

●1931年、愛国青年連盟の総務委員長大沢米吉は井上準之助私邸爆発事件を起こした(懲役3年)。

●1931年、三月事件・十月事件 桜会の将校たちを中心としたクーデター。
どちらも未遂だが、右翼活動家である大川 周明や清水行之助が参加し、徳川義親が資金を出している。

●1932年、井上日召を中心としたグループ(血盟団)が「一人一殺」を唱えながら連続テロ事件を引き起こした。陸・海軍と連動したクーデター計画であった。

を殺害。 他は未遂に終わった。

1932年、武装した海軍の青年将校たちが総理大臣官邸に乱入し、内閣総理大臣犬養毅を殺害した。この事件には神道信仰を強くもった右翼団体愛郷会も参加し、橘孝三郎と愛郷塾は、発電所を襲撃した。

●1932年の5.15事件に関係した天野辰夫は、33年には神兵隊事件を計画したが、実行前に逮捕。

●1933年 救国埼玉青年挺身隊事件
青年将校と栗原安秀にそそのかされた学生、軍人、農民等が「軍政」を目的に決起をし、西園寺公、牧野内府、斉藤首相、鈴木政友会総裁等を暗殺して昭和維新を断行しようとしたが未遂に終わった。

内田良平を背後に1928年うまれた愛国社は、『愛国新聞』を発行したが、浜口首相暗殺事件、張作霖の子・張学銘殴打事件(1930,3)若槻礼次郎暗殺未遂事件、岩田愛之介の不動貯金銀行恐喝事件に関わっている。


●1934年6月4日 新青年倶楽部の小林哲夫は、陸相時代に4個師団を廃したことを咎め宇垣一成朝鮮総督を殺そうと狙ったが、銀座に潜伏中に逮捕された。


●1935年 愛国政治同盟は京浜デパート襲撃事件を引き起こした。

●1935年 樋口敏夫は、美濃部達吉を暗殺計画、逮捕。

●1935年3月23日、国粋大衆党員菊池大八は日本刀をもって天皇機関説支持の一木喜徳郎枢密院議長宅を襲撃、逮捕された

●1935年 尊王絶対の教育を受け、西田税などと親交していた陸軍将校相沢三郎は、伊勢神宮に参拝した後、陸軍省永田鉄山を斬殺。直心道場や生産党などの右翼団体は「私怨によるものではなく大和魂の発露である」と怪文書をばらまいて擁護している。

●1936年2月 大統社工業塾の小田十壮は、天皇機関説美濃部達吉を銃撃。

●1936年4月16日、新青年倶楽部 の世話人富永以徳は、東京ガス安田銀行など数社に「運動への援助」を強要、恐喝した。

●1936年の2・26事件で、反乱軍は斎藤実内大臣ら9人を殺害した。
首謀者の一人磯辺浅一は、陸相官邸で、片倉衷少佐を銃撃し重傷を負わせた。

●1937年8月30日、大日本生産党の松石一らは批判されたのに怒って、維新公論社の片岡駿宅を訪問したが片岡の仲間の中村武によって斬殺された。

●193833日 八紘社や凡人会皇風塾の構成員が、一国一党を主張し、党首脳へのテロを実行。安倍磯雄社大党中央執行委員長に対して、ステッキで殴打。




比較的有名な事件もあるが、この時代には一般には知られていない右翼によるテロ事件が無数に引き起こされている。

戦後も同様であり、毎年のように右翼は、100件~300件の凶悪犯罪にかかわっており、近年では、1990年、右翼団体正氣塾幹部の若島和美が背後から本島長崎市長を銃撃した事件や2006年には、右翼団体大日本同胞社の男が加藤紘一宅放火事件などのテロを引き起こしている。

朝日新聞に対するテロも盛んであり、1971年8月の大日本賀城会による爆破未遂や1987年の赤報隊事件1988年には右翼団体員板場文彦、大場政実の2人が朝日新聞水戸支局の窓ガラスを割って、発煙筒を投げ込んでいる。
最近、その朝日新聞植村隆記者の娘さんの実名写真をさらし、「殺す」と脅迫した事件が起こっているが、こうした暴力性は右翼たちに付随する性質なのである。



ではなぜ、日本の右翼たちは、かくも暴力的なのであろうか?
彼等は何かあれば、暴力と脅迫をおこない、あるいは「自決」と称して自分を殺してしまう。野蛮であり、古いものに過度に価値を置き、文明を拒否しているように思える。
どうしてこうなってしまうのか?
こうしたレベルの解明には、深層心理学が必要である。
有名なユング心理学創始者ユングは、フロイドとは異なり、人間の無意識の領域は大きな拡がりがあり、普遍的無意識が存在すると考えた。統合失調症の患者の中には、通常の常識では考えられないような妄想を抱き、幻覚を見るものがいるが、それは普遍的無意識からメッセージを受けている。あるいは普遍的無意識に侵入されてしまっているのである。
この普遍的無意識を構成しているのが、「元型(アーキタイプ)」である。
この元型は原始的心性とも言える。
だから、荒ブル神であるゲルマンの古代神オーディンや日本のスサノオは、人間の心にある原始的・暴力的な心を表しているとも言える。実際にユングは、ドイツでナチスによる暴虐がはびこった時代を分析して「ゲルマンの古代神オーディン復活のドラマである」と述べている。
同じことが第2次世界大戦のころの日本にも言えるであろう。
それは、アマテラスをはじめとする古代神復活のドラマであった。だからこそ、大日本帝国の軍隊は侵略したあらゆる国に、神社を創建し、人々に参拝を強要したのである。そしてその皇国の版図を拡大するために、たくさんの人の血を流したのである。

そして右翼とは、その神々の信奉者である。
右翼団体の式典は、神々の祭壇の前でなされている。彼らは知らずにその元型を拝んでいる。
ゆえに、元型に憑依され、理性を殺し、原始心性の血なまぐさい暴力性が蘇るのであろう。