最初から「結論有りき」 の「河野談話作成過程の検証」の問題点
最初から「結論有りき」の「談話作成過程の検証」の問題点
現在、「河野談話作成過程の検証」が安倍政権が選んだ識者によって進行中である。
そして、慰安婦問題の解決を目指す日本の各市民団体、NGO、韓国政府までもがこれに反対している。
当たり前の話しである。
安倍政権には、結論がすでに出ているからだ。
自民党の「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」が97年に発行した『歴史教科書への疑問』という本がある。この本の中では菅(現官房長官)や衛藤(現内閣総理大臣補佐官)も、歴史教科書から「慰安婦」記述を消すという目的の下、様々な意見を述べている。
この中で、安倍(現首相)はこういう。
つまり河野洋平氏は政治的な取引により、事実を無視して談話を出したという意見を完全に否定したのだ。
にも関わらず、なぜか安倍氏はそれは無視し、「事実よりも外交上の問題を優先した」と断定、非難している。
これが今から17年も前の話しなのだ。
こうした意見を持つ安倍政権が選ぶ「作成過程に関する検証チーム」が出す結論がいかなるものになるのか?
最初から分かり切っているのである。
「河野談話成立過程検証チーム」の人選は発表されていない。
つまり、彼らはこう言うであろう。
・・・「河野談話は、韓国政府とのすり合わせの結果であり、事実を無視した外交的判断の所産である」・・・・となるだろう。
それが分かり切っているので、我々はこれに反対しているのである。
このような見解は事実を無視している。河野談話は当時としては分かっていた事を、それなりの根拠を持って述べているからである。もちろん韓国とのやり取りはあったに違いないが、だからと言って「事実」を変えてまでなされている談話ではない。
(それは、本ブログの「補助談話案」においても言及している。)
* 「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」から安倍政権には19人の大臣の内9人が、重要ポストを占めている。
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- 毎日新聞 - 2 日前
従軍慰安婦:河野談話の検証チーム 初会合を先週開催 - 毎日新聞
mainichi.jp/select/news/m20140520k0000m010049000c.html1 日前 - 政府が、従軍慰安婦への旧日本軍の関与を認めた河野洋平官房長官談話(1993年)の作成過程に関する検...