河野談話を守る会のブログ2

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またサンケイか?!高橋喜久江さんを標的に=呆れた産経クオリティにもの申す




      
 1、 サンケイ新聞による、彼ら定義の「反日日本人」攻撃 はじまる


吉田、千田の創作した“小説”が韓国語や英語に翻訳されるなど、史実と異なる強制連行説や性奴隷説が拡大再生産されていった。「歴史戦」第2部は「慰安婦問題」を広めた人たちに焦点をあてる。
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と5月20日には書いていた産経。
いよいよ「広めた人達」つまり、彼ら定義反日日本人」を名指し指定して、ウヨどもの反感を煽るという戦法に出ているようだ。先日5月25日の朝刊で1面と3面を使って、高橋喜久江さんの顔写真入りで攻撃的な文章を書いている。

この記事「歴史戦」と銘打ってはいるが、歴史に関する内容というより内実はただの個人攻撃、アジア連帯会議攻撃であろう。

高橋さんと言えば、私も何度か会った人で、[キリスト教矯風会]所属、今年81歳にもなる戦前生まれのやさしげなおばあちゃんである。それを本当か嘘かさえ分からないような館雅子氏の一方的な語りによってヒステリックな人物としてストーリーが作られている。


ネット版はここで、

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 ・・・・・・・(略)・・・・
この会議に参加した舘は会場で迷い、ドアの開いていたある小さな部屋に足を踏み入れてしまった。
 そこでは、韓国の伝統衣装、チマ・チョゴリを着た4~5人の元慰安婦女性が1人ずつ立って、活動家とみられる日本人女性や韓国人女性の言葉を「オウム返し」に繰り返していた。
「元慰安婦に(シナリオ通りに)言わせるのは大変なのよね」
 日本からの参加者がこう話すのを耳にしていた舘は、あの部屋で見たのは「元慰安婦女性たちの振り付けだ」と確信した。
 この日の午前中の会議は紛糾を極めた。各国の代表が発表に立った際のことだった。
 「私たちは韓国の女性と違って、優しくて従順なので日本の兵隊さんにかわいがってもらい、遠足にも一緒にいきました。だから韓国の強い姿勢とは違う」
 台湾代表がこう主張し、韓国側が要求する個人補償を求めない考えを表明すると、激しいヤジが飛んだ。声を荒らげて怒る人、議長席に詰め寄る人などで会場は騒然となった。
 続いて、インドに住むタイ人女性が「日本軍さえたたけばいいのか。インドに来た英国兵はもっと悪いことをしたのに」と泣きながら訴えると、日本語の怒鳴り声が会場に響いた。
 「黙りなさい。余計なことをいうな!」
 舘はこのときの様子を「日本だけが悪いというストーリーを作り上げていた」と述懐する。
・・・・・(略)・・・・・
(以上一部転載)




            2、攻撃内容

さて文章の内容はいたって簡単で、要約するとこんな感じだ。

このストーリーの中では、清水澄子氏、福島瑞穂氏、松井やより氏、挺対協やアジア女性神学教育院、日本軍慰安婦問題行動ネットワーク、売買春問題ととりくむ会などが参加した第一回アジア連帯会議で、

○楽屋裏では「元慰安婦に(シナリオ通りに)言わせる」謀議がなされ、

○さらに台湾代表の人が、「兵隊さんにかわいがってもらった」と述べ、補償を求めない考えを示すと激しいヤジが飛び、

○インドに住むタイ人が「(日本兵よりも)英国兵の方が悪い」と言うと、高橋喜久江さんが、「余計な事をいうな」と怒鳴ったという。

○「アジア連帯会議」がまるでヤクザ組織の集会のように描かれている。それが館雅子によって語られている。

つまり、この「反日韓国人と日本人達によって、慰安婦問題は捏造されたんだ」「河野談話は作られたんだ」というストーリー仕立てになっているのである。

ところで産経はこの話を何か裏を取ったのだろうか?

例えば

台湾代表の人が、>「私たちは韓国の女性と違って、優しくて従順なので日本の兵隊さんにかわいがってもらい、遠足にも一緒にいきました。だから韓国の強い姿勢とは違う」と述べ、補償を求めない考えを示すと激しいヤジが飛んだ<・・・のだそうだが、誰がそういう証言をしたというのだろうか?




            台湾における台湾人による聞き取り調査

台湾に関しては、1992年末まで、台北市婦女救援社会福祉事業基金会に被害申告した女性を調査した報告書である『台湾報告書』が存在している確実に慰安婦だったとされている48名の内半分の24名が徴集された際未成年であった。騙されたものは22名であり、人身売買によるものは10名、役場に割り当てられた人が5名いた。「兵隊さんにかわいがってもらった」という証言などどこにも無いし、そもそも補償を求めて名乗り出た方々であった。

また、台湾総督府慰安婦という分厚い研究書があり、証言も掲載されているがそんな証言はやはり無い。

突然変異のように、唐突に「兵隊さんにかわいがってもらった」という被害者証言が書いてあるが、実に奇怪である

台湾の研究者による広範な聞き取り調査でも、そんな話はなかったが、「アジア連帯会議」の時だけ、そういう証言がなされたと言いたいのだろうか?

  



イメージ 2










台湾政府の歴史研究所の研究員(台湾史研究所副研究員・台湾国立政治大学・国立中央大学歴史研究所兼任助教授)であった朱 徳蘭の書いた研究書





       自ら被害を訴えて連帯会議に参加した方々であった

そもそもこの「アジア連帯会議」に出席する元慰安婦は、自ら日本軍の被害を受けたと名乗り出てきた女性達である。別に”日本兵の思い出”について語るために、「アジア連帯会議」が開かれたわけではない。
 
その被害を訴え出てきた女性が、「兵隊さんにかわいがってもらった」と、まるでいい思い出のように述べ「補償を求めない考えだ」というのだから、最初から奇怪奇天烈なお話なのである。


それから、もし私なら、話しをしたら激しいヤジが飛ぶような会合にはそれ以降参加しないだろう。しかし台湾からはそれ以降も毎年アジア連帯会議に出席している。また台湾被害者達も水曜デモに共鳴し、台湾でも水曜デモは1000回を超えているのである。

何よりも、そんな出来事があったら、当日大会に参加した人々の間で話題になっていただろう。少なくとも台湾人サバイバー(被害者の事)の方々の間では良く知られた話となっていたに違いない。
ところが、この館雅子氏以外に、そんな事を語る人間は一人もいない。

到底、裏など取れそうもない今から70年も昔の、混乱した戦争中の、慰安婦の証言の裏を取ってない・・・・とうるさく非難する産経の事である。20年前の出来事なら裏を取るのも簡単だろう。当然産経は裏をとってあるんだろうな?!

まさか、この信憑性の乏しい証言だけで書いている訳ではないだろう(苦笑)




       3、館雅子って何者?

ここで産経が「ジャーナリスト」という肩書で紹介した館雅子氏だが、ジャーナリストとしての何か実績があるのだろうか?

不思議なのは、22年も前の話を最近になって初めて公開しているという事である。ジャーナリストで、現地入りしていて、こんな三文ドラマのような場面に出くわしていて、これまでどこにも書かなかったのだろうか?


あまりに不可解なので別の参加者たちにも聞いてみたが、館雅子という人をまったく覚えていないという。

ところで、産経のネット版にはなぜか、掲載されていないのだが、朝刊の方には、以下のような写真が載っている。



  4、なぜ「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求 裁判」の写真が?


産経新聞5月25日朝刊に掲載)↓
イメージ 1



この写真は館雅子氏が提供したらしいのだが、

平成4年8月、ソウル市内で開かれた「挺身隊問題アジア連帯会議」で舞台に立つ元慰安婦女性ら

(館雅子提供)


と説明文が書かれている。説明によると「第一回アジア連帯会議」の写真らしい。

しかし、良く見ると、男性も写っており、「今問われる戦後補償」「第一回口頭弁論」と垂れ幕に書かれている。

おそらくは「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求 裁判」の報告集会の写真だろう。

さすが、産経である。掲載する写真も疑惑であり、これを提供したという館雅子氏が本当に第一回アジア連帯会議に出席していたか、どうか?さえ疑わしい。まず本当に館雅子氏が参席していた事から証明していただきたいものだ。

こんなあやふやな人の証言だけで、22年も前に高橋さんが怒鳴ったという個人攻撃的な”お話し”を裏もとらずに書くという産経クオリティはどうなっているんだろうか?

産経新聞は、「チャレンジ200万部のために、歴史論争を煽る」事を社長が自ら言明していたが、論争を煽って、新聞が売れれば、嘘デタラメでもいいと言う事なのだろうか? http://blogs.yahoo.co.jp/kounodanwawomamoru/63991423.html

事実、辻元議員の件では、デタラメを捏造して非難し、まったく真実性の証明ができずに敗訴している。 http://blogs.yahoo.co.jp/kounodanwawomamoru/63821666.html

それと同列のウソ臭い匂いがしている。