河野談話を守る会のブログ2

ヤフーブログ閉鎖のため移住しました

朴裕河の唱える「慰安婦」論説の問題点(1)




朴裕河についてこれからしばらく書こうと思う。
朴裕河はこれまで何冊かの本で、日韓関係問題を論じてきた。

反日ナショナリズムを超えて―韓国人の反日感情を読み解く』河出書房新社 2005年
『和解のために−教科書・慰安婦靖国・独島』平凡社 2006年
『帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い』 朝日新聞出版 2014年11月 

などが有名なところだ。
慰安婦」問題に関してもいくつか書いている。『和解のために』の中では一部を割いて、『帝国の慰安婦 』は「慰安婦」問題だけを論じた著作である。

そしてこれを大きく取り上げ、宣伝してきたのは朝日新聞である。朝日新聞社『和解のために』に第7回大仏次郎論壇賞を与えている。高い評価を集めた理由は「隣国でありながら、多くの政治的問題を抱える日本と韓国へ、お互いの自省と寛容による和解の道を提案し」し、「両国間のすざましい情報ギャップを両国民に向けて解きほぐし、相互理解への可能性を探る誠実で勇気ある主張」だという。http://www.asahi.com/shimbun/award/osaragi/#rondan

さて朝日の記事は
たとえば

イメージ 1






これは三浦信孝中央大教授による朴裕河『和解のために』の好意的な書評
下は高橋源一郎『帝国の慰安婦への好意的な書評である。

どちらも「慰安婦問題」はまったくの素人である。

イメージ 2








  

この記事を読みたい人はここで ↓

その他の朝日の宣伝記事 http://www.asahi.com/articles/DA3S11584796.html

これ↓は毎日新聞

イメージ 3


朝日や毎日の記者のような「慰安婦」問題の素人には好評な、朴裕河の著作だが、長く「慰安婦」問題を研究してきた専門家の間では不評である。

たとえば、慰安婦パッシングを越えて』p129~143では西野留美子氏による『和解のために』批判がなされているが、

朴氏の主張は、国民基金で日本政府はできることは全てやった、国民基金は補償だという認識が前提・・・・・リベラルと呼ばれる人々(メディア)が、「被害国である韓国人しかも女性から出た和解論」を持ち上げることにより、自らの主張をそこに重ね合わせて世論を誘導しようとする(p136)・・・
という。

「国民基金は政府の補償であった」とする意見は朴裕河や和田春樹たちが振りまいてきた意図的誤解に過ぎないのであり、基金推進派の主張を大幅に取り入れた朴裕河の論説は問題が多い。

朴裕河 の著作にはこのほかにもいくつかの事実誤認の誘導がみられる。

さてこれから何回かに分けて、詭弁に満ちた朴裕河『帝国の慰安婦批判をしておこうと思っている。