河野談話を守る会のブログ2

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またまた捏造疑惑ー秦郁彦

秦郁彦の捏造が指摘されている文章は多い。
同僚の歴史学者に随分昔に指摘されて、まだ答えてないようだ。
 
 
 
①「くだんの大報道」経由の捏造疑惑
 
秦郁彦は、P12でこう書いている。
 
「私はこの頃、他のテーマで防衛図書館の通っていて、旧知の吉見氏から「発見」と「近く新聞に出る」話も聞いていたが、ニュースになるほどの材料かなあと疑問を持った記憶がある。その後一向に新聞に出ないので、どうしたのかなと思っていたところへ1月11日、くだんの大報道となったわけだ。」
 
この部分は、1992年、1月11日の朝日の報道が「策略」である事を述べている部分だが、なんとまったくのデタラメであると言う。
 
吉見教授と親しい林博文教授は、「吉見義明氏はそんなことは言っていないと否定している」と『週刊 金曜日』290号、1999年11月5日 に書いている。
 
 
②記者会見なんて無かったよ・・・疑惑

「『教科書に真実と自由を』連絡会の記者会見で、上杉は秦の済州島調査に触れ」(P242)

と書いているが、上杉聡氏によると、「このような記者会見はおこなっていない」と言う。
『週刊 金曜日』290号、1999年11月5日 
 
 
 
③意味が変化している疑惑
 
また、このページの終わりの西野留美子の取材で 
 
「下関の「元警察官と会い、済州島慰安婦狩りについて『いやあ、ないね。
聞いたことはないですよ』との証言を引き出した人もいる。」
 
と秦は書いているが、西野留美子の原文では、続いて「しかし管轄が違うから何とも言えませんがね」と書かれており、この部分を削除して、完全否定しているようなニュアンスを与えている。
 
 
結局、秦郁彦の著作が同僚の歴史学者に(肯定的に)引用される事が少ないのは、秦郁彦の諸論がこうした捏造の上に成り立っているからであろう。