『河野談話つぶしを許さない!』集会で発表された林博史教授の「新資料」
去年の秋、「産経」は、公開しないと政府が約束していた16人の元「慰安婦」のヒアリング内容を、(安倍政権のリークによって)手に入れ、報道した。これに連動して現在 日本維新の会による「河野談話攻撃」が盛んになされている。
政治家たちのこうした動きに対して7日衆議院会館で、<日本軍「慰安婦」webサイト制作委員会、日本の戦争責任資料センター、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)>の主催集会がなされた。
報道関係者の注目は、林氏の公開した新資料に集まっていた。
その中で興味深い資料があった。資料は、「三警事件」関連資料と呼ばれるものであり、軍資金を使った隠ぺい工作があった事を実行者である「元海軍兵曹長D」が昭和37年に大阪で供述した記録である。
つまり、バリ島に女性を連れ込んだ件の隠ぺい工作をした記録が公文に残っているのである。なかなかディープな話である。
この件について以下のように朝日新聞は伝えている。
朝日新聞平成26年3月8日土曜日37面社会面より
軍の金で隠ぺい
証言記録の文書
慰安婦問題 研究者発見
戦時中にインドネシアにいた日本の元海軍兵曹長が、現地女性らを慰安婦にしたことへの責任追及を逃れる為、軍資金で住民らに口止め工作をしたとの証言を記録した公文書が見つかった。関東学院大の林博史教授が3月7日、河野談話の検証に反対する都内での集会で発表した。
国立公文書館で見つかった法務省の1962年の調査報告書によると、元兵曹長は約270人を慰安婦としてバリ島に連れて行ったと証言し、「終戦後、軍需部、施設部に強硬談判して約70万円を本件の工作費としてもらい受け、各村長を介して住民の懐柔工作に使った」と語った。
別の記録によると、オランダの軍法会議は1947年、この兵曹長に別の住民虐待事件で有罪を言い渡した。判決では、元兵曹長が上官の命令で「性交を強いる目的」で現地女性2人を暴力と脅迫で上官の家に「強制的に連行せし件に対しても有罪」と認定された。服役後に帰国したとみられる。
もう逃げられないよ。
しかし、政府調査もズサンだな。
公文書ぐらいはちゃんと調査しなさいよ。