河野談話を守る会のブログ2

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”すり替え”上手なウヨクサイドが朝日記事を”すり替え”だと攻撃する構図について


慰安婦問題」とはいったい何だろうか?
それは旧日本軍が戦争中に犯した悪業行為である。

女性を騙して、あるいは人身売買し、あるいは脅迫、あるいは拉致して連れて行き、慰安所に放り込み、しばしば将兵が強姦し、逃げられないようにして”強制売春”させた。

これに対して、言い訳にもならないような様々な言い訳をし、話をすり替えて来たのが、ウヨク達である。

例えば、「いろんな国で慰安所のようなところはあった」とかいう”すり替え”。
この”すり替え”のお粗末なところは、「軍の組織的強制売春」という部分を無視して、他国の売春行為と同一視しようとしているところである。
「オランダの飾り窓の女」とか良く知りもしない事を口走り、それが何かの証明になると勘違いしたおバカさんもいた。

正直、うんざりしたものである。

もっとも古典的なウヨクのすり替えは、「日本には当時、公娼制度があった」「合法だった」である。これに対してはすぐに「その公娼制度自体が”性奴隷制度”に他ならない」という有力な反論がなされたのだが、なぜか今でも使用中のバカがいる。反論は全て無視するというウヨクの体質がにじみ出ていると言えるだろう。

ネットの中でも、反論するとそれには答えず、すぐに話を変えようとするネトウヨばかりいるので、それが彼らの共通する性質だと分かるのである。

この”すり替え”は、大日本帝国が、「人身売買」や「娼妓への様々な強制」を黙認していた事実を浮き彫りにする結果となった。皇軍が「性奴隷制度」を造る以前に、日本国家は性奴隷制度を造ってしまっていたのだ。娼妓は文字通り「かごの鳥」であった。

最近の”すり替え”技の一つは「ライダイハン」である。ほとんどがベトナム戦争ベトナムに渡った商社や労働者の現地妻との子がライダイハンであり、いったいこれが「慰安婦問題」とどんな関係があるというのか?

まったく関係などありはしないのだ。
ところが、これを「韓国軍の強姦の子」と捏造し、「韓国に慰安婦をあれこれ言う資格はあるか!」などと勝ち誇っていた。

捏造しては、勝ち誇るという彼らのもう一つの性質と言えるだろう。

こうして彼らが何度もすり替えて来たのが、「慰安婦問題」だが、最近でも大きなすり替えがなされた。
このすり替えによると、「慰安婦問題は朝日新聞が捏造した」「朝日は吉田清治の証言を持ち出し、煽った」と言う。「日韓関係悪化の元凶は朝日新聞」なんだそうだ。バカじゃないのか?

だいたい吉田清治にそんな影響力がある訳が無い。1992年には、論壇で否定され、93年3月に挺対協が造った『強制連行された朝鮮人慰安婦たち』でさえ、否定されている。吉田清治を読んで、生まれた支援団体は存在しない。吉見義明氏や林博史氏も、吉田清治を読んで、慰安婦研究をはじめた訳でもなく、一度も引用していない。さらにウヨクがよく出してくるクラマスワミ報告にしろ、あの膨大な内容の中からほんの3行程度引用されただけであり、もし吉田証言の部分を抜かして読んでみても特に変わらない内容である。クラマスワミ氏にとって最初から問題は「性奴隷制度」にあったからだ。「書き変える必要はない」とクラマスワミ氏がいうのも当たり前である。

「日韓関係悪化の元凶は朝日新聞である」とかいう話に関してはさらに噴飯ものである。日韓関係悪化の原因は、第一に「日本軍が慰安所を造ったこと」にあり、第2にウヨク政治家が妄言を繰り返したあげく、その事実を誤魔化し、無かった事にしようと企んだからである。自民党の機関紙に近い産経新聞は書かなかったかも知れないが、当時の読売新聞はちゃんと報道していたはずである。ウヨク政治家の妄言の度に、韓国世論は日本政府に対する反発に湧きあがった。特に酷かったのが奥野元国土庁長官である。彼は、戦前の内務官僚であり、自ら戦争中の軍関係文書を焼却した事が判明しているにも関わらず、「慰安婦は売春婦」「証拠は無い」と言い放ったのである。これに対する反発も強かった。もちろん、80年代の暴言と共に奥野のこの発言を報道した新聞が問題ではない。発言した人間の問題である。以後、何人の議員、閣僚による妄言が続いただろうか?
それが、慰安婦問題がもつれた原因であった。

慰安婦問題を無かった事にしようというこうした”すり替え”論説がウヨクの得意技であり、今日まで何度もなされて来たのである。




こうした過程を全て無視し、「元凶は朝日新聞」などという物語を造るウヨクにはあきれるしかない。
読売は藤岡信勝に「すり替えだ」と語らせている。慰安婦問題素人としか言いようのないこの二人に語らせて何をどうしようと言うのか?
元々「慰安婦問題否定」の藤岡に語らせれば、そういうだろう。
つまり読売新聞は紙面を意図的に朝日攻撃になるように造っているのである。
どうして専門家として慰安婦論文を書いている歴史学者に聞かないのだろうか?






慰安婦問題で朝日「核心変わらず」…識者は批判 (読売新聞)



朝日新聞は28日朝刊で、いわゆる従軍慰安婦を巡り「朝鮮人女性を強制連行した」とした吉田清治氏(故人)の証言を報じた記事を32年後に虚偽と判断して取り消したことに関し、「慰安婦問題 核心は変わらず」との記事を掲載した。

記事では、取り消しを受け「慰安婦問題で謝罪と反省を表明した河野洋平官房長官談話(河野談話)の根拠が揺らぐかのような指摘も出ている」との懸念を示した。その上で、菅官房長官の記者会見や政府関係者の発言を引用し「(河野談話は)吉田氏の証言を考慮していなかった」と記し、談話の見直しは必要ないとの認識を示した。
 河野談話は、韓国との政治決着を目指して作られたもので事実究明は目的でなく、吉田証言を考慮しなかったことは識者らの間ではすでに知られている。談話では、官憲による組織的な強制連行を裏付ける証拠資料がなかった。にもかかわらず、談話発表時の記者会見で、当時の河野官房長官が口頭で強制連行を認めるような発言をしたことなどが問題視されている。

 世間の疑問に答えず
 元朝日新聞ソウル特派員でジャーナリストの前川恵司氏の話
「『吉田証言』と河野談話は別だという朝日の指摘は正しい。しかし、世間一般は、政府が河野談話を出さざるを得ない状況をつくった朝日報道に、責任の一端があると受け止めている。朝日はこうした世間の疑問には何ら答えていない」

 拓殖大藤岡信勝客員教授(教育学)の話
「『吉田証言』がすべての始まりだった。朝日がいかに大量の誤った『慰安婦』報道をしてきたかは、28日の読売新聞朝刊が詳細に検証した通りだ。朝日が、河野談話は吉田証言に依拠しないと主張するのは論点のすり替えだ。日本政府に国家賠償を求めた国連のクマラスワミ報告は吉田証言を引用しており、世界への影響は計り知れない」

ところで、ついこの前の「河野談話の作成過程の検証」で、河野談話は資料から分かった内容を元に書かれたことが判明したのに、なんでこの読売の記事は、「河野談話は、韓国との政治決着を目指して作られたもので事実究明は目的でなく・・・」なんて書いてるんだ?


いくら本社にでかいデータバンクがあっても、記者が内容を理解できてないんじゃ意味がないよな。せめて、ここ1年間に起った出来事ぐらいは頭に入れてから慰安婦問題を書けよ、読売。

お前らみたいに、つまらない事で「捏造だ」どうのこうのと騒ぐ気は無いから安心しろよ。






産経は御存じ、阿比留瑠比記者である。「・・・自社が積み重ねた誤報や歪曲(わいきょく)報道を枝葉末節の問題へとすり替えたいのだと読み取れる。」などと書いているが、「産経が積み重ねた誤報や歪曲報道」をまた指摘して欲しいのだろうか?




また問題のすり替えとごまかしか 朝日、再度の慰安婦特集記事【産経ニュース】産経ニュース (産経新聞 8/29 3面の記事)

また問題のすり替えとごまかしか 朝日、再度の慰安婦特集記事


・・・・・・(略)・・・・・
朝日新聞の28日付特集の主見出しは「慰安婦問題 核心は変わらず」とある。5日付記事と照らし合わせると、大事なのは女性の人権の問題だと言いたいのだろう。とはいえ、この論理も、自社が積み重ねた誤報や歪曲(わいきょく)報道を枝葉末節の問題へとすり替えたいのだと読み取れる。(阿比留瑠比)


 すり替えと誤魔化しの産経新聞である。