河野談話を守る会のブログ2

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10月3日の辻元質疑で安倍、菅、下村の答弁を覚えておこう。

 
民主党での役職も板につき、いよいよ貫禄がついて来た辻元清美議員である。後で言逃れができないように菅に尋ねた後で安倍にもちゃんと聞いている。いまいちツッコミが甘いようにも思うが、(次の質問もあったから時間的に)これ以上は追及できなかったという事だろう。


ここで、安倍、菅、下村の答弁をちゃんと覚えておく必要があるので、記録しておくことにした。

将来、必ず彼らは述べたことのどれかを(あるいは全てを)反古にしようとするだろう。


 
河野談話の作成過程の検証報告書で、吉田清治氏の証言が河野談話の内容に影響を及ぼしたことはないという理解でいいですか?という辻元議員の質問に対して
 
 
菅の答え
○菅国務大臣 河野談話の作成過程の中で、政府は吉田清治氏から聞き取り調査は行っております。その結果、同氏の証言は、客観的事実と照らしてつじつまが合わなかった、他の証言者の証言と比較して信用性が低かったところから河野談話に反映されなかった、こういうことであります。
 
 
 
安倍に確認
安倍内閣総理大臣 この検討会は、官房長官のもとで官房長官が責任を持って開いたものでありまして、今、官房長官が答弁したとおりだと思います。
 
 
河野談話十六人の元慰安婦の聞き取りが根拠になったものではないということでよろしいですか?という質問に対して
 
菅の答え
○菅国務大臣 この十六人の元慰安婦からの聞き取り調査でありますけれども、六月二十日に公表した政府の河野談話作成過程等に関する検討チーム、その報告書のとおり、河野談話の原案は、元慰安婦からの聞き取り調査の終了前に、それまでに日本政府が行った関連文書の調査結果等に基づいて既に作成をされていた、そのように確認をされております
 
 
 
安倍も
安倍内閣総理大臣 通常であれば、十六人の聞き取り調査をしたのだから、河野談話をつくるために聞き取り調査をしたとみんな思っていたわけでありますが、調査をした結果、もう既にそれは日韓で協議をしていたということでありまして、十六人の証言を入れる前に、証言をする前に決まっていたということであったということでございます。
 
 
辻元 突っ込む
○辻元委員 総理にお伺いしたいんですが、総理はかつて、この問題、何回も国会で発言をされ、また、決算委員会でこういう発言をされているんですね。この河野談話について、ほとんどの根拠は、この吉田清治なる人物の本あるいは証言によっているということであります、その根拠が既に崩れているにもかかわらず、官房長官談話は生き、そしてさらに教科書に載ってしまった、これは大きな問題である。
要するに、河野談話吉田清治なる人の証言が根拠で既に崩れているけれども、官房長官談話は生きているというのは問題だというように御指摘をなさっているんです。
今回、総理みずからが調査された結果、この吉田清治なる人物の証言、河野談話に何か影響を及ぼしているわけではないということですから、この当時の総理の御認識は間違いというか、違っていたということになりますが、いかがでしょうか。
 
 
逃げる安倍 
安倍内閣総理大臣 まず、そのときの発言は、私、まだ、質問通告がございませんから、わからないのでお答えをしようがございませんが、しかし、河野談話について、そこでは、強制性については事実上認めていない、こちら側は。韓国側とのやりとりの中でそうなのでありますが。河野洋平官房長官がいわば記者会見の中でそれを事実上お認めになったということであります。そして、それとの、河野官房長官談話と河野官房長官のお答えが合わさって、いわばイメージがつくり上げられているのは事実であります。
 それに吉田証言がどのようにかかわっていたかはわかりませんが……(辻元委員「わかりませんというのは、何で」と呼ぶ)いや、吉田証言が河野官房長官のお答えにどのようにかかわっていたかはわかりませんが、吉田証言自体が強制連行の大きな根拠になっていたのは事実ではないか、このように思うわけであります。
 
 
辻元 再突っ込み
○辻元委員 もう一回申し上げますけれども、正式の国会の場で総理は、この吉田証言を根拠にしている河野談話、これは問題だという趣旨の発言をされているので、総理みずからが吉田証言と河野談話は関係ないと、かなり活発に総理はあちこちで発言されているわけですよ。ですから、関係がなかったということは、これをお取り消しになる、この認識は違っていたということかと聞いているんですよ。
 これは、韓国も含めて、世界じゅう見ていますよ。はっきりおっしゃった方がいいですよ、今まで間違っていたということを。河野談話は吉田証言が根拠で崩れていると既に国会でおっしゃっているわけですよ。いかがでしょうか。
 私は、朝日新聞の間違いは認めろとおっしゃった、それは正しいと思います。そうすると、御自分の認識違い、今回の検証で明らかになったじゃないですか。認められたらどうですか。
 
 
逃げる安倍 再とぼけ
安倍内閣総理大臣   私、まだその発言自体を精査はしておりません。
 いずれにせよ、今申し上げましたように、河野談話、プラス、いわばそのときの長官の記者会見における発言により、強制連行というイメージが世界に流布されたわけであります。
 つまり、その中において、河野談話自体が、事実上、いわば強制連行を認めたものとして認識されているのは事実でありますが、文書自体はそうではない。いわば、河野談話それ自体について今回検証したわけでありますし、我々は、河野談話については継承するというふうに申し上げているところでございます。
 
「自分の過去発言に精査が必要かよ」というツッコミはともかく
 
 
次は下村に対して、辻元 高校教科書攻撃をけん制
○辻元委員  もう一問お聞きします。下村文科大臣に。
教科書の問題ですね。河野談話は、検定基準上の、閣議決定等により示された政府の統一見解に該当するんでしょうか。
 
 
しぶしぶ下村
○下村国務大臣 これは、辻元委員の質問主意書、答弁、河野官房長官談話を受け継いでいる旨を閣議決定しているということでございまして、この談話の内容は、検定基準上の、閣議決定等により示された政府の統一的見解に該当するということであります。
 
 
 これはどういう事かというと昨今の高校教科書への攻撃に対するけん制を辻元議員が入れたのである。安倍首相の周辺には、高校教科書からも「慰安婦」記述を消したいという策謀が渦まいているからだ。そこで辻元議員は、河野官房長官談話」は閣議決定して受け継いでいるので、歴史教科書などに「強制」と書いてあっても検定で消すことはできないよ、と刻印を押したのである。
ここできちんと答弁しておけば、彼らも動きつらくなるからだ。

しかし、安倍政権はどうせ、何だかんだと言いながら、教科書攻撃を続けるだろう。そうしないと彼らの支持基盤である「日本会議」「神社本庁」などに顔向けができないからである。
なので、これを記録しておきたかったのである。
今後、この極右グループがどう動くか?なかなか興味深い話である。今年、日本中から「強制連行の碑文」を消し去ろうとしている日本会議は、1997年の結成以来、当然慰安婦問題にも関係しており、それに連動する安倍政権も97年以来の歴史教科書攻撃に参加している者が多くいる。この民族エゴを張りたいグループも国連や韓国、米国などともからみつつ、やがてどこかに行き着くのだろう。その行き着く先が「民族滅亡」でないことを祈っている。