<国定教科書>問答
歴史の専門家でもない面々が、教科書に書く内容を決定するというアベ政権の歴史修正主義行動。
そんなにしてまで自分たちの歴史観を押し付けたいのか?
国が教育に顔を出す。
戦前の大日本帝国と変わらない。
その頭の内容には、戦前への反省がまるで無いからだ。
これじゃアメリカが警戒するのも当然である。
【ワシントン時事】米国務省のサキ報道官は5日の記者会見で、安倍晋三首相が8月の終戦記念日に合わせた戦後70年談話の発表を予定していることに関し「村山富市首相と河野洋平官房長官が(談話で)示した謝罪は、日本が近隣諸国との関係を改善しようと努力する中で重要な1章を刻んだというのがわれわれの見解だ」と述べた。
村山談話と河野談話で示された侵略や従軍慰安婦問題に関する歴史認識を塗り替えないよう改めてくぎを刺した発言だ。
サキ報道官は「日本には近隣諸国と引き続き協力し、対話を通じた友好的な方法で歴史をめぐる懸念を解消するよう促す」と強調した。
村山談話と河野談話で示された侵略や従軍慰安婦問題に関する歴史認識を塗り替えないよう改めてくぎを刺した発言だ。
サキ報道官は「日本には近隣諸国と引き続き協力し、対話を通じた友好的な方法で歴史をめぐる懸念を解消するよう促す」と強調した。
○宮本委員 もしも事実誤認の背景に、侵略と植民地支配はなかったとか、あるいは、謝罪するような大したことはなかったという認識があるとすれば、極めて深刻な問題だと言わなければなりません。
過去に重大な誤りがあれば、事実に向き合い、誠実に反省してこそ真の誇りも生まれるし、同じような侵略などの行為に毅然とした態度がとれます。そして、それでこそ国際的に名誉ある地位を占めることができると思うんです。その意味でも、大臣には肝に銘じていただきたいと思います。
その答弁書とは、平成十九年三月十六日受領、答弁第一一〇号で、「政府の基本的立場は、官房長官談話を継承しているというものであり、その内容を閣議決定することは考えていない。」というものであります。河野談話を継承しているというのは政府の基本的立場だと述べております。
大臣もこの基本的立場はお認めになりますね。
○下村国務大臣 そのとおりでございます。
○宮本委員 閣議決定で政府の基本的立場だと言っているものが政府の統一的な見解に入らないというようなことは通用しないと私は思うんですが、いかがですか。
ただ、この慰安婦問題について、これは政府の基本的立場として申し上げたいと思いますが、安倍内閣としても河野談話を継承している旨を明らかにしており、質問主意書の答弁で、河野官房長官談話を受け継いでいる旨を閣議決定をしております。
○宮本委員 河野談話の継承が政府の基本的立場だということであれば、大臣もそれを誠実に実行すべき立場にございます。
河野談話では、
われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
こう述べております。
このような歴史教育をどのようにお進めになるおつもりですか。
この内容は、検定基準上の閣議決定等により示された政府の統一的見解に該当するということでございます。
なお、そのことと政府の統一的見解に基づいた記述を教科書に書かせるという問題とは別問題であります。そんなことをしたら、教科書は政府の広報誌になってしまうと言わなければなりません。
例えば、安倍内閣は、四月十一日にも、原発を重要なベースロード電源などと位置づけたエネルギー基本計画を閣議決定しようとしておられます。原発をめぐっては、どの世論調査をとっても再稼働反対が多数を占めております。それを、政府が閣議決定したから教科書に書けというようなことは、とんでもないことだと言わなければなりません。
旭川学力テスト事件最高裁判決は、「教師が公権力によつて特定の意見のみを教授することを強制されないという意味において、」「教授の具体的内容及び方法につきある程度自由な裁量が認められなければならない」とし、「政党政治の下で多数決原理によつてされる国政上の意思決定は、さまざまな政治的要因によつて左右されるものであるから、本来人間の内面的価値に関する文化的な営みとして、党派的な政治的観念や利害によつて支配されるべきでない教育にそのような政治的影響が深く入り込む危険があることを考えるときは、教育内容に対する右のごとき国家的介入についてはできるだけ抑制的であることが要請される」と判示しております。
まさに多数決原理で決まってくる閣議決定などを一律に教育に強制するようなことは絶対にあってはならないことを、厳しく指摘しておきたいと思うんです。
さて、ここで一問だけ、次のテーマを聞いておきたいと思います。
昨夜、南極地域観測隊第五十四次越冬隊と第五十五次夏隊の帰国歓迎会が開催されました。大臣もお見えでありました。
今回の航海では、南極観測船「しらせ」が南極海で座礁するという観測史上初めての事故がありました。この修理には一定の予算が必要です。「しらせ」は自衛隊の艦船でありますけれども、この修理費用については文部科学省が手当てをする必要がございます。
昨日会場でも申し上げましたけれども、この予算の確保には万全を期していただけますね。