いいのか、安倍は? 白日の下のさらされる自民党大物代議士のデマ
安倍首相の教科書修正圧力に対して、米歴史学者の抗議声明 妄言者は誰か?
いいのか?安倍は。気付いてないのかもしれないが、国際社会に対して、自民党の大物代議士(安倍たちの大先輩)の発したデマが、吉田清治どころじゃない影響を与えていることが明らかになるぞ。(笑)
問題の教科書の「日本軍は14~20歳の約20万人の女性を慰安所で働かせるため強制的に募集、徴用し、『慰安所』と名づけられた軍施設で働くように強要した。日本軍は、このような事実を隠蔽しようと多くの慰安婦の女性たちを虐殺した」という記述の根拠は、荒船清十郎発言である。
荒船清十郎代議士は、1907年生まれ、戦前にはすでに政治家として活動し埼玉県会議員となり、戦後は国務大臣、衆議院副議長なども務め、日韓条約交渉の特別委員でもあった。
つまり日韓関係の専門家でもあったわけだが、この荒船は、1965年11月地元の講演会で「朝鮮の慰安婦が14万4千人死んでいる。日本の軍人がやり殺してしまった。」と発言した。
この発言はかなり有名であり、1992年3月21日の参議院予算委員会で清水澄子議員がこれにからめた質疑をしており、同年の12月には公明党の中西珠子議員が、アメリカ人弁護士カレン・パーカーにその情報を伝えている。
パーカーは1994年に国連に論文を提出し、「慰安婦の内生き残ったのは約四分の一」と書いている。これを情報源に1998年ゲイ・マクドーガルが報告書を提出した。マクドーガルは荒船発言を根拠に「・・・レイプセンターでの性奴隷制度を20万以上の女性に強制した」「これらの女性の25%しかこのような日常的虐待に耐えて生き残れなかったと言われる」とした。
<マクドーガル報告書>
p3
←荒船発言引用
最近、安倍政権の閣僚たちや右派論壇によって、「吉田清治記事を書いた朝日新聞が慰安婦の嘘を広めた」という宣伝がなされたが、吉田清治など国際社会にはほとんど影響を与えていない。影響が大きかったのは、勲一等旭日大綬章さえ受けている極めて地位の高い自民党政治家・荒船清十郎の発言であった。あまりに地位が高いので、国際社会は無視しなかったのである。思えば、日本では嘘・デタラメばかり言う政治家が多いので、我々は政治家の言うことなど全然信用していないのだが、国際社会では、高い地位と責任のある立場の人物の発言として受け止めているのである。この事実がやっと白日の下にさらされる日が来たわけだ。安倍たちが、米国の教科書を攻撃すれば、即座にブーメランが自民党を直撃する。安倍は米教科書会社に行って、「申し訳ありません。アレは昔、自民党の荒船先輩が嘘を言ったんです。」と頭を下げて来い。