【歴史認識問題研究会】というグループについて
西岡力や高橋史郎らが集まって【歴史認識問題研究会】という歴史学会もどきのグループを造っている。http://harc.tokyo/?page_id=14事務局の住所は「千葉県柏市光ヶ丘2-1-1」で、これは麓澤大学の住所である。麓澤大学はモラロジー研究所の造った大学だが、このモラロジー研究所は「日本会議」という右翼組織に積極的に参加している。

(神社新報1997年11月17日号)
以上の情報だけでも【歴史認識問題研究会】というグループがいかなる性格を持つグループか容易に理解できるであろう。「日本会議」という右翼組織は、これまで日本の教育に異議を唱えてきた。日本の教育はGHQの洗脳下、日教組に支配されており自虐史観であり、東京裁判史観であり、反日であるから是正しなければならないというわけだ。具体的には「南京大虐殺否定」「慰安婦問題否定」「侵略戦争否定」がその機関誌『日本の息吹』や事務局組織の日本青年協議会の『祖国と青年』に掲載されている。またそもそも教育に力を入れて来たのは、日本会議で舵とりをしている神社本庁(神政連)とその周辺である。
その目的は、これまで歴史学会に提出される論文によって定説化してきた(自虐的と彼らはいう)歴史事実に対して、亀裂を入れることだ。
活動内容の紹介にすでに馬脚を表している。「2.歴史的事実への実証研究。歴史認識問題での日本非難に対して、当時の歴史的事実に基づく反論の材料を提供する。」というのだ。つまり「日本非難」に反発して「反論の材料を提供する」という事である。それは彼らのいう「歴史戦」なるものを完遂しようというわけだ。ここでいう彼らの「日本」とは今日の日本国というより「大日本帝国」であり、大日本帝国のやらかしたことに対して、それを打ち消そうと言うのである。
そこで論文の内容について、反論しておこうと思うのだが、最初は労務動員(強制連行)に関してである。
(次回へ)